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 モノサシがない技術者のクルマは、信用してはいけない   〜意外とベーシックな部分を理解していない人が多い〜
                                                    (2015年9月28日 report/ノッシー )

 コレは押し付けになってしまい大変に申し訳ないのだが、クルマの技術を語る上で、絶対に勉強し学んでいて欲しいことがある。それは中学時代の理科…コレがわかっている、わかっていないで、クルマに対する評価を大きく間違えることがあるからだ。
 
ちなみに、某カーオブザイヤー組織の先生たちの中でも、「こんなこと、全く知らないで本を書いているのか?」と思う人に出食わすことがあるし、スゴイ肩書きを持っているのも関わらず「この程度の人だったとは思わなかった」と、幻滅することもしょっちょうである。
 その逆に、あまり知られていない素人が「スゴイ知識があって、逆に勉強になる」という場面に遭遇することも、大変によくある体験することでもある。そういう人は、クルマに対するスタンダードもシッカリと持って、人間としても大変に素晴らしい。
 
ところで、コレは僕個人の持論になってしまって申し訳ないのだが、僕はクルマの技術を判断するポイント一つに、「物体の固有振動数」特性というのがある。つまりボディを開発するのにも、この中学校時代に習った「物体の固有振動数」特性を知っているか、知らないかで、全くクルマの味付けが変わってしまうのだ。
 もっと簡単に極論を言ってしまうと、クルマって色々な材質の組み合わせによって出来ているため、それこそネジやボルト、ナットなどの取り付け位置が変わるだけで、ボディ特性が別にモノになってしまうほど、繊細なものである。なぜならボディの共鳴振動や捩れ、ねじれなどにも大きく影響してくるからである。
 
たとえば、クルマの剛性を上げる「タワーパー」というパーツがあるが、たかだか突っ張り棒を装着するか、しないかで、また「タワーパー」の材質違いで、明らかにハンドル特性が高まり、サスペンションの動きが良くなって運転しやすくなったと感じる、またリアルに体感したことがあるという人も、きっと多いに違いない。
 このように、自分の中でスタンダードのモノサシを持つようになると、今までと違ったクルマに対する見方ができ、意外とそれが自分の人生においても役立つことがイッパイある。つまりモノサシが無い技術者ほど、人の請負いばかり語り中身がないために、すぐに見透かされてしまうようなクルマ作りができず、販売台数も伸び悩む結果しかだせないのだ。
 
という訳で、「車に関する研究とジャーナリズムについて考える会(npo-rjc)」では、小難しい知ったかよりもベーシックな話を中心に「テクノロジー」解説をしていきたいと思う。


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